大人が着たいダウンジャケット選び方~フィルパワー

エディー・バウアー ダウンジャケット比較

ダウンジャケットのパイオニアでもある某ブランド本社を訪問。

大人が着てみたいと思う良質のダウンジャケットとはどのようなものなのか?数ある商品の中から自分に本当に合うダウンジャケットを選ぶにはどうしたら良いのか?お話を伺って来ることができました。

1.ダウンの質を示す「FP:フィルパワー」

エディー・バウアー ダウンジャケット

良質のダウンジャケットを選ぶポイントとして第一に大切なことは中綿として使われているダウンの質です。

「良いダウン=如何に空気を多く取り込み自ら膨らむ事が出来るか」によって判断します。

指標となるのが「FP:フィルパワー」=”羽毛1オンス:28.4g当たりの”膨らみ度合い”を立方インチ(2.54cm立方)”で示したものとなります。

ダウンジャケットで目にする値を例に取って説明すると以下の通りとなります。

  • EB650FP:フィルパワー=1オンスの羽毛が650立方インチの体積に膨らんでいる状態
  • EB900FP:フィルパワー=1オンスの羽毛が900立方インチの体積に膨らんでいる状態
  • EB980FP:フィルパワー=1オンスの羽毛が900立方インチの体積に膨らんでいる状態

また「FP:フィルパワー」の値による評価基準は以下の通りとなります。

  • FP:フィルパワー=500以下 … 低いダウン
  • FP:フィルパワー=600~700 … 良質ダウン
  • FP:フィルパワー=FP700以上… 高品質ダウン

写真:FP:550とFP:900のダウンを比較した様子です。

容器が小さいので差がわかりづらいのですがFPの違いによってダウンが含む空気の量が違うことがわかります。

「FP:フィルパワーが高い」ダウンジャケット=「あたたかい」とは限らない。

「都心に住んでいるからそんなに良質なダウンジャケットは要らない。」といった勘違いをする人が実に多いのでひと言。

同程度の保温力を持ったダウンジャケットを作った場合、「FP:フィルパワーが高いダウン」と「FP:フィルパワーが低いダウン」に出る違いは重さです。

「FP:フィルパワーが高いダウン」の場合は少量のダウンでダウンジャケットを作ることができるため軽量に済む一方で「FP:フィルパワーが低いダウン」の場合、大量のダウンが必要となるため重量が重たくなります。

また「FP:フィルパワー」が低めのダウンジャケットであっても表生地に究極なところでは「ハリス・ツイード」など、温熱効果が高い生地を使うことで保温力が増すこともあります。

よって一概に「FP:フィルパワー」だけを見てダウンジャケットの保温力、あたたかさを測る事はできません。

まとめると「FP:フィルパワー」高低で違いが出てくる要素はダウンジャケットの重量となります。

同程度の保温力を得るため「FP:フィルパワー」の高いダウンで作られたジャケットは「FP:フィルパワー」の低いダウンで作られたジャケットに比べて軽いのです。

寒冷地ではもちろんですがより薄手ダウンジャケットを使いたいのであればFP:フィルパワーが高いダウンジャケットを選ぶことになります。

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2.賢いダウンジャケットを選ぶポイント~基本は重ね着

エディー・バウアー ダウンジャケット コーデ例

写真:ジャケットを使ったコーデ例。重量はありますが厳冬期向けのしっかりしたダウンジャケットです。

都心に住んでいても雪が降るような一日、或いは寒冷地出張や旅先では、普段使っているダウンジャケットよりあたたかな防寒具、厳冬期向けのダウンジャケットが欲しいと切実に思います。

しかし更にもう一枚、厳冬期向けのダウンジャケットを用意しても活躍する機会は年に数回程度が良い所。

更に暖房が効いたインドアではダウンジャケットを着ていると暑すぎることがあります。

そこで便利なのが重ね着です。

服を重ねることで空気層が生まれるため温かみが増します。

外気温に応じて重ねる服を調整するば良いので必要最低限の服装で出かける事が出来ます。

必要最低限といっても着ていない時は荷物になるため、ダウンジャケットは軽いに越したことがない=FP:フィルパワーが高く良質なダウンジャケットを持つことは、温度差が激しい場所を移動する時に非常に便利なアイテムとなってくれます。

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3.FP別にダウンジャケット比較

980FPモデル

【TYPE1.】
エディー・バウアー EB980フィルパワーブリザードプルーフプレーンズマンダウンジャケット(20thアニバーサリーアイテム)

重量:約280g(Mサイズ)です。

エディー・バウアー EB980フィルパワーブリザードプルーフプレーンズマンダウンジャケット(20thアニバーサリーアイテム)

「EB980FP」という点が特筆モノ。

超高品質なダウンを使ったことでジャケット1枚の重さ280g、1個平均約300gと言われている「りんご」と同じ程度。ともかく軽いです。

FP:フィルパワー値は産地によって違いがあって出るとのこと。

私が知る限りこんな高い数値のFP:フィルパワーダウンは今まで見たことがない!!

驚きのダウンジャケットです。

オススメシーン:冬の街着として、出張先、旅先の防寒具として。個人的には自慢の種として(笑)。

900FPモデル

【TYPE2.】
EB900フィルパワープラスへビーゾーンダウンパーカー

900フィルパワー重量:約850g(Mサイズ)です。

先に紹介した980FPダウンジャケットに比べると約3倍の重さとなるもダウンジャケットの中ではトップクラスの暖かさと言って過言ではないでしょう♪

寒冷地に持って行きたい1枚です。
EB900フィルパワープラスへビーゾーンダウンパーカー

POINT! ダウン以外の機能性もチェック項目のひとつです。

展示会で見てきたダウンジャケットには「赤外線吸収プリント」を施した裏地で保温力プラスされていました。

オススメシーン:寒冷地、出張、寒い地域の旅行用として。

【TYPE3.】
エディー・バウアー ダウンジャケット

900フィルパワー 重量:約490g(Mサイズ)です。

重さとしては中間程度。

リバーシブルとして使えるタイプで汎用性が高いことから売れ筋とのこと。
エディー・バウアー ダウンジャケット

POINT! リバーシブル利用可能は使い勝手が良い!

「赤外線吸収プリント」を施した裏地で保温力プラスされています。

オススメシーン:街着として、出張・旅行用に。

【TYPE4.】
エディー・バウアー ダウンジャケット8

900フィルパワー ベスト 重量:約375g(Mサイズ)です。

ベストタイプとなるためダウンジャケットと比べると暖かさは低めとなりますが、都心で使う分にはベストタイプが丁度良いことが多いです。
エディー・バウアー ダウンジャケット

POINT! リバーシブル利用可能。

「赤外線吸収プリント」を施した裏地で保温力プラスされています。

オススメシーン:街着として。寒い時は上着下にインナーとして。

【TYPE5.】
EB900フィルパワープラススカイライナーダウンジャケット

900フィルパワープラス 重量:約340g(Mサイズ)です。
EB900フィルパワープラススカイライナーダウンジャケット

POINT! 世界初ダウンジャケットをインスパイアしたデザイン。

「赤外線吸収プリント」を施した裏地で保温力プラスされています。

オススメシーン:冬の街着として。古き良き時代を懐かしむアイテムとして。

800FPモデル

【TYPE6.】
ファーストアセント(R)ダウンライト(R)ジャケット

ダウンライト 重量:約405g(Mサイズ)です。

ファーストアセント(R)ダウンライト(R)ジャケット

POINT! 「洗濯機」利用可能。

耐久撥水加工で防水性プラス。

気候変動が多い、動き回る事が多いなど、多様なニーズを要求されるアウトドアにオススメ!ポケット裏地も触り心地良くサラッとしています。

オススメシーン:アウトドア全般。

700FPモデル

【TYPE7.】
エディー・バウアー ダウンジャケット

フェザーウェイトハンティングダウンジャケット
重量:575g(Mサイズ)です。
エディー・バウアー ダウンジャケット

POINT! 「洗濯機」可能。スポーツシーンを考慮、動きやすいハンティングタイプジャケットです。

オススメシーン:アウトドアでスポーツする際に。

650FPモデル

【TYPE8.】
ハリスツイードカラコラムダウンパーカー

「ハリスツイードカラコラムダウンパーカー」重量:1930g(Mサイズ)です。

POINT! 表地にハリス・ツイードを使うことでFP900レベル同等の保温力を持ちます。大人の究極なお洒落はここにあり!と言ったダウンジャケットです。

オススメシーン:寒冷地の防寒用に。究極のお洒落な街着として。

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4.「暖かさ」でダウンジャケット比較

記事で紹介した「ダウンジャケット」について、どの程度暖かいか、「暖かさ」で判定すると以下の順番となります。

【最強】

  • TYPE2.
    →さすが900フィルパワー。
  • TYPE8.
    →ハリスツイード恐るべし!ダウンとWで最強の暖かさを生み出しています。

【中程度】

  • TYPE1.
    980フィルパワーですが総重量を軽くした分、最強からは外れました。
  • TYPE3.
    900フィルパワーに加えて機能性プラスで使い勝手が良い一枚。
  • TYPE6.
  • TYPE5.

【小程度】

  • TYPE7.
  • TYPE4.
    ベストなのでこちらにカテゴリ。

日本では中程度にラインナップされているダウンジャケットの販売数が高い模様。

特にTYPE3.はリバーシブルとして使えることから常に売上ランキング上位になっています。

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5.「軽さ」でダウンジャケット比較

記事で紹介したダウンジャケットを軽さで判定すると以下の通り。

  1. TYPE1. 重量:約280g
  2. TYPE5. 重量:約340g
  3. TYPE4. 重量:約375g
  4. TYPE6. 重量:約405g
  5. TYPE3. 重量:約490g
  6. TYPE7. 重量:約575g
  7. TYPE2. 重量:約850g
  8. TYPE8. 重量:約1930g

一番軽いTYPE1重量:約280g(Mサイズ)比べて、最も重たいTYPE8.重量:1930g(Mサイズ)、その差を比べていみると何と約6倍!

女性の私からみるとびっくりする値ですが(笑)、知人男性40代はTYPE8.「ハリスツイード」が良い、欲しいと話していました。

女性と違って男性の場合、お洒落のためなら2kg近くあっても問題ないのですね^^;

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まとめ~「ニーズ」別にダウンジャケット比較

ニーズ別にオススメのダウンジャケットを整理してみると以下の通り。

寒冷地での利用

  • TYPE2.
  • TYPE8.

都心~旅先、出張先まで幅広く効率よく利用した場合

  • TYPE1.

スポーツシーンに利用

  • TYPE6.
  • TYPE7.

主に都心で利用:

  • TYPE3.
  • TYPE4.
  • TYPE5.

お洒落&暖かさ重視

  • TYPE8.
  • TYPE3.
  • TYPE4.
  • TYPE5.

以上、個人的な好みで分類してみました^^。

ダウンジャケット=大きくて嵩張るモノは今は昔。

使い方は百人百様あって当たり前、いろいろな使い方があるから面白いと思っています。

ダウンジャケットに対して正しい知識を持てばニーズや好みに応じて自分ライクなダウンジャケットを選び使える時代に感謝。

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