在外勤務が多かった知人曰く「日本ほど美味しい果物がある国はない」とのこと。
確かに、インバウンド需要を観察すると多く観光客がシャインマスカットやスカイベリー、いわゆるブランド果物を大人買いする様をよく目にしものでした※。
※コロナ渦現在は観光客の姿がないのでひとまず過去形。
海外の人も大いに羨む日本の果物ですが美味しい果物を見極めることは意外に難しいモノ。最高に美味しい状態で果物を食べる為のコツと合わせてポイントをまとめてみました。
なぜ「果物」なのか?
ところで日本には肉や魚、いくらでも美味しいものがあるのになぜ「果物」なのかについて。
果物の場合、肉や魚と異なり”煮る・焼く”などの手間(それゆえ折角の美味しい食材も台無しになることが意外に多い)をかける必要がありません。
そのまま食べるだけで家庭でも気軽に地方特産の最高の味を楽しむことが出来ると言えば「果物」を置いて他にないのです。
店選び
最高に美味しい果物を選ぶポイントは苺であれば「スカイベリー」「あまおう」など品種が目安となっていますが個人的にもっとも大切なことは店選びなのだと思っています。
鮮度の良い果物を提供できている、果物にとって最適な環境で保管できている。
収獲後であっても果物は生きものです。
店の扱い次第で果物の味は大きな差が出ると言って過言ではありません。
アンテナショップ
旅先で農園に立ち寄りもぎたてを頂くことが一番ですが旅行もままならない昨今、そんな訳に行かない人におススメはアンテナショップです。
アンテナショップ最大の使命と言えば地方の魅力を伝えること・・となるため滅多なモノはおかない!というの点が最大の理由です。
以前「アンテナショップに商品を置いてもらうだけでも大変なんです」と訊いたことがあります。
アンテナショップに置かれている果物他、食品は限りなく狭き門をくぐり抜けてきた逸品であるという事が言えます。
そんな訳でアンテナショップではなかなか手に入らないブランド果物、或いは現地へ行かない限り目にすることがないマイナー、でも美味しい果物を手に入れることが出来ます。
更にスーパーのように複雑なルートを辿ることなく地方より直接アンテナショップに配送されることが多いため新鮮です。
地方自慢のブランド果物であることから販売価格は総じて高めに見えるかもですが詳しく調査した訳ではありませんが高級フルーツショップに比べれてみると3割程度安い印象があります。
写真:名まえは忘れてしまったのですが東京日本橋にある福島県アンテナショップ「MIDETE」で販売されていたブランド苺です。
福島県で苺を作っていること自体、知らなかった私にとっては新しい出合いとなりました。
品質管理の行き届いた店の見極め方
アンテナショップへ行くこともままならない場合(実際アンテナショップ♡ラヴな私であっても週末しか店に赴くことが出来ていません)近所の八百屋さん、或いはスーパーを利用することになりますが何処で買っても同じように見えてやはり違います。
例えばスイカ。
買う店によって味にずいぶん差があることに気づきました。
とあるスーパーで買ったスイカにはことごとく外れがないのです。
なぜか。
スイカを触るとヒンヤリ冷えていることに気づきました。
大きな果物を丸ごと冷やのは大変だろうなぁと感心しつつその差は歴然、常に一定の品質を保ったスイカは何時食べてもおいしい、満足いくものとなりました。
分厚い皮に覆われたスイカの場合、苺など繊細な果物に比べれば簡単に傷みが出ないように見えます。
そのためか丸ごとスイカをしっかり管理している店は意外に少ない気がするのです。
どれだけ回転が良い店であっても連日35℃を超える炎天下に置かれたスイカは熟し過ぎてグワグワ感が出てしまいます。
一度得た信用は大きいもので他店と比べて多少高くても、スイカ以外の果物も同じスーパーで買うようになりました。
おいしい果物の選び方&食べごろの見分け方
アンテナショップの果物講座に参加、学んだことを元に美味しい果物の選び方と食べごろを紹介します。
ぶどう
選び方
- 軸の色が緑色をしている。
- ブルームが満遍なくついている。
- 果皮の色について
黒系・赤系の場合、色が濃いモノ。緑系の場合は黄色に近いモノ。
軸の色が緑色をしているのは収獲間もない証拠です。
果皮についた白い粉のようなもの=ブルームは鮮度の指標。満遍なくついているほど美味しいです。
食べごろ
瀬戸ジャイアンツ、シャインマスカットの場合、茶色いくすみ(シュガースポット)がで始めたら食べごろです。
また同じぶどうでも房のどの部分にあるかで実の甘さも異なります。
肩の上部、外側についている実ほど甘みが強くなります。
スイカ
鳥取スイカ「GABURIKO」「大栄」 山形スイカ「尾花沢」
選び方
スイカの選び方として「トントン」叩くシーンを見受けますがどれだけ良い音がするかを見ている訳ではありません。
必要なことは振動が伝わるか否かということ。
スイカの実に空洞があると振動が届きません。
- スイカの両端を両手で持つ。
- 片側の手の指を使ってトントンと静かに叩く。
- 反対側スイカに置いた手に振動が届くか確認します。
コロナ渦で店の商品を触ることも憚れる昨今、残念ながら実践できていません。
食べごろ
梨
- おしりがふっくらなで肩の扁平の形
- 細くてしっかりした軸
- 黄色が強くなったら(トラ蒸れ)食べごろ
- 色艶が良い
- 重量感がある。
桃
食べごろ
- 良い香を放っている。
- 手に持つと柔らかみがある。
美味しい果物を最高の形でたべるには?
信頼できる店で購入した果物。
あとは自宅でじっくり食べごろになるまで待つに尽きるのですがこれが以外に難しい。
特に桃!
完熟を目指す余り腐らせてしまった苦い経験があります。
食べごろの時期、更には美味しい予冷方法について詳しく記されているのですが連日35℃越えの酷暑にあっては半日が命取り、食べごろを見誤る結果となりました。
そんな苦い経験をした我が家が得た教訓は以下のとおり。
高価な果物になればなるほど販売店直営のカフェで提供されているものを頂くこと。
冒頭「果物は家庭でも気軽に最高の味を楽しめるもの」と書きましたが1年に1、2度しか食べないであろう高価な果物は別。
果物のプロが最適な時期に最適な冷やし方で提供してくれる果物を安心して食べることが結果として安い買い物になります。
直販店直営カフェと言えば千疋屋、高野フルーツパーラーなど思い浮かびますが、アンテナショップに併設カフェがあれば個人的には強く推します。
桃パフェの場合、1000円程度は値段が違っていたと思います。