「長年愛用してきたウォーキングシューズなのに足が痛くなることがある。」「直ぐに足が疲れて歩けなくなる。」
理由ひとつに歩く上で大切な足の筋力の衰え、もうひとつに年齢と共に変化する足にあった靴を選べていない可能性があります。
何歳になっても元気に過ごすために無理なく筋力をつける=歩くことはオススメですが、折角始めたウォーキングも変化する足に合っていないと「足が痛くて歩けない」など挫折の原因になるので注意が必要です。
1.年代によって体型が変わるように足のカタチも変わる。
これまで履いていた「靴」がきつく感じるようになる。
足裏全体を上方向に持ち上げていた「土踏まず」が下がることで足全体が縦横に広がります。
これまで愛用していた靴がきつく感じる理由のひとつです。
更に「偏平足」の人が長く歩くと疲れるのと同じで「土踏まず」が下がってくれば長く歩くと疲れるのて当然。 対処法としてはまず第一に以前より勝手知ったる靴を履き続ける気持ちは捨てて、現状の足のカタチに合った靴を選び治すことが大切です。
- 写真上段:若いころの足のイメージ
- 写真下段:年齢とともに足裏の筋力が落ちてきた足のイメージ
年齢と共に筋力が落ちていくように体を支える足の筋力も落ちていきます。 例えば若い頃はしっかりアーチがあったはずの「土踏まず」も年齢による筋力の衰えで徐々に下がってくるのです。
- 写真左:30代前後(男性:長男)の足
- 写真右:50代前後(女性:私)の足
男女差、個人差があるため一概には比較できないもアラサー長男の足に比べてアラフィフ私の足はずいぶん扁平気味の印象を受けます。
蹴り出す力が弱くなる。
年齢とともに筋力が弱くなると更に歩く時に大切な蹴り返す筋力も鈍くなることで長く歩くと疲れるようになってきます。
しかし歩く筋力をつけるためには一にも二にも継続して歩くことが近道。 「歩きたいのに長く歩けない」ジレンマに陥るようになります。
この場合、蹴り出す力をサポートしてくれるウォーキングシューズを選ぶことで足裏の筋疲労を軽減、長く歩くことをまずは習慣化するようにします。
実際に歩かなくてもタオルギャザー、足指ジャンケンなど足裏の筋力を鍛えることは可能です。 写真:20代長男の足の写真。歩くために必要な蹴り出す力は十二分にある状態。
「靴」を変えたら歩けるようになった。
多い時で1日8本のプログラムを担当すると話していた20代スポーツインストラクター曰く「足を守るために数ヶ月に1度は靴を新調する」とのこと。
プロ並みといかなくても年齢によってすり減った軟膏のことを考えると1日1時間であってもヘタった靴を履くことによる悪影響は計り知れません。
事実「靴を変えたら膝や腰の傷みがなくなった」という話は良く聞く話。 年代、自分自身の今の体調、筋力に合った靴を選ぶことは長く快適にウォーキングする上で大切な要素です。
ウォーキングする以前、靴サイズが足に合っていなかったり、サポート力が弱く途中挫折していてはつけたい筋力もつけることが出来ません。ウォーキングシューズを見直す必要があります。
2. ウォーキングシューズの選び方ポイント
現状の足サイズを知る。
自分にあった靴を手に入れるための第一歩は今の自分、現状の足サイズを知ることです。
「足サイズは何度も測っているから今さら測る必要はない」と胡座を書くこと無く、年に1度で良いので現状の足サイズを測りなおしましょう。 具体的に知っておきたい足サイズは下記のとおり。
- 足長…足裏を濡らし新聞紙に載せて測定。
- 足幅…指の付け根下。最も張りだり出している部分を測定。
- 甲の高さ…甲を覆うタイプ、或いはストラップをかけて履く靴の場合は測定。
指周り足幅に関しては筋力の衰えて徐々に横方向に広がっていきます。
これまで履いていた靴に指が当たるようになった理由のひとつです。 せっかく現状、自分の足のサイズを知った後は、実店舗にしろ、オンライン店舗にしろ、サイズ細部を確認してから購入するようにしましょう。
同じ24cmで靴によって2Eタイプ、3E タイプなど足幅だけでも異なります。
写真:ウォーキングシューズを新調すべく久しぶりに自分の足サイズを測ってみました。
- 足長:約24cm
- 足幅:約240mm
指の形は日本人に多いとされる親指が長い「オブリーク」。足幅は「3E」と思っていたら日本人平均「2E」でした※。
※240mm=2Eという訳ではなく足長によって異なります。
ウォーキング専用シューズを選ぶ。
ファッション性だけで靴を選ぶことができたのは筋力が十二分にあった若い頃だけです。
「歩く」ことで「筋力」をつけたいのに「歩く」以前に疲れてしまっては本末転倒。
しっかり「歩く」ことを目的にするのであればウォーキング専用シューズを選びましょう。
気をつけたいのは「スニーカー」と名の付く靴であってもソールが薄いなど長く歩くことを考慮しないで作られた靴もあります。
長く歩くことをしっかり考慮したウォーキングシューズを選ぶことが肝要です。
自分の年齢、足型に近い足型で作られた靴を選ぶ。
ウォーキングシューズであればどの年代の足型で作られているか知れば参考になります。
年代と言っても日頃の運動量によって個人差はありますが、まずは自分の年代に合ったチョイス試してみることができます。
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筋力、足の状態に応じてサポートがある靴を選ぶ。
見た目以上にインソールは大切な要素です。
年齢に応じて筋力低下、土踏まずは徐々に下がって来ます。 同じく筋力低下によって蹴り出す力も弱くなってきます。
筋力に応じて土踏まず、蹴りだし部分にサポートがあるウォーキングシューズを選ぶことで長く快適に歩くことが出来ます。
写真:アシックスお洒落なウォーキングシューズ「GIRO」。
パンプスに見えて歩きやすい理由は足馴染みが良いソフトなインソール、土踏まずをサポートしてくれる膨らみがあるなど理由がありました。
また外反母趾など問題を抱えているのであれば無理して痛い靴を履き続けることは返って問題を長引かせる元です。
「外反母趾」専用の靴を履くことで痛み軽減、外反母趾の進行を遅らせることを考えましょう。
写真:アシックスより販売されている外反母趾用に販売されている「ライフウォーカー400」。
注意しておきたいことは単に「外反母趾用」の靴といってもブランドによって何処まで足のことを突き詰めて作られているか異なります。
名まえだけではなく商品説明など読んで本当に自分に合った靴であるか見極めましょう。
着脱の手間を考える。
脳出血で倒れ右半身不自由になった亡父にとって杖をつきながらも毎日の散歩は大切なリハビリのひとつとなりました。
右半身不自由だった父が散歩をする上でもっとも苦労したことが靴の着脱。
歩くこと自体はひとりで出来るようになった後でも、靴の着脱だけは難しく苦労していました。
右半身不自由とまで行かなくても高齢者にとって歩く以前、靴を履くことが辛いことはままある話。体力の程度によって異なりますが着脱を考えた靴を選ぶことを考えることは大切な要素です。
- 着脱がマジックテープだけで出来るタイプです。
- 紐靴ゆえに自分の足に合った調整が可能。靴の脇にファスナーが付いているため着脱が簡単です。
- 本格的なトレッキングシューズの場合、踵までしっかりホールドしてくれるヒモ靴になりますが、その分、着脱が面倒になります。そのため踵部分についたループ状の紐がつけられています。
- ストラップの着脱が片手でも出来るようになっています。
ウォーキングシューズ自体の重さを考慮する。
地面に直接、接地するソールには一定の重さが必要ですが、ウォーキングシューズ自体が重さがあると、筋力が弱くなってくると、特に女性の場合、長く歩く前に疲れてしまう可能性もあります。
服と合わせた見た時をイメージする。
どれだけ高価なウォーキングシューズを買っても今ある服に合わない靴だれば宝の持ち腐れとなります。
「さあこれからウォーキングするぞ」とばかり自宅で着替えて準備万端、歩き出すのも良いのですが、時間がないと続かない原因ともなります。
まずは毎日継続して歩く習慣をつけるためには例えば仕事や行事の合間ひと駅ふた駅歩いてみるなど細切れでも良いので歩けることがベスト。
細切れ歩きをするためには、どのようなシチュエーションどのようなファッションでも履くことができるウォーキングシューズを選ぶことがベストです。
写真:ウォーキングシューズも開発が進んでオン・オフ、ニーズに合わせてチョイスできるようになったため、カジュアル過ぎて普段履き出来ないということもなくなりました。
3. 本当に良い靴とは?
ためし履き程度では分からない。
ウォーキングシューズに関しては、店頭で少しだけためし履きした程度では自分に本当に合った靴であるか分からないことが多いです。
私自身がそうでした。
ためし履きではジャストサイズと思ったも実際に丸一日ウォーキングして足が痛くなる、マメができるという経験をしています。
反対にためし履きで「ちょっとキツイなあ」と思った靴が丸一日歩いて全く足が痛くならない、履けば履くほど自分に合っていると思うようになった経験もあります。
現実としてウォーキングシューズの場合、1日歩いてはじめて痛くならない、疲れにくい、はじめて自分の足にあった靴であるかわかることが多いです。
そういった意味で僅かな「ためし履き」による自分の感覚に頼る以前に、まずは良いウォーキングシューズを出しているブランドを出しているショップを選ぶことが肝要です。
残念ながら、ウォーキング流行りだからと「ウォーキング」と名の付いただけ靴も多数あります。 反面、ウォーキングという言葉が流行する以前より、本気で「歩く」為の靴を手がけてきたブランドであれば信頼することが出来ます。
ブランドの本気度について、どのような人をモデルとしてどのようにウォーキングシューズを設計しているのか、ブランドサイトを見ることである程度わかります。
使わなくても靴は傷む。
▲踵を踏むクセをつけていると踵から傷み始めます。
旅先でウォーキング中に10年前に買って大切にしまっておいた高価なウォーキングシューズを履いてきた男性がパックリ靴底が取れてしまって困っていました。
利用頻度が低くても時間経過によって接着部分が剥がれてくるなど靴は傷みます。
旅先、まして山の中で靴底が剥がれてしまうのは致命的なのでどれだけ高価な靴でも靴箱にしまっておくのは厳禁。
普段から履いて靴の調子を見ておくことが大切。一定の期間が経ったら新しい靴に買い換える必要が出てきます。
ちなみに購入当時の価格とは関係なく10年経っても靴底が剥がれること無く使える靴とそうでない靴が存在しました。
街中ウォーキングで10年履ける靴を求めませんが、登山のように命にかかわるような靴を選ぶ場合、本当に良い靴とは10年経って分かるものだと感じました。
▲矢印部ソール部分を接着する部分は靴を履いていなくても劣化して行きます。
街中ウォーキングの途中でアウトソールがカパカパと外れてしまった!程度であれば笑い話ですが、旅の途中、まして山の中だと真っ青になります。
4.オススメ!ネットで買えるウォーキングシューズブランド
以下、これまで私自身が実際に履いてきたウォーキングシューズの中から信頼できると思ったブランドをあげています。
ミズノ公式オンラインサイト
日本老舗スポーツ用品ブランドです。
ミズノというとオリンピックなどでも起用されることが多いことから野球や水泳用品が有名ですが、ウォーキングシューズから始まって本格的な登山靴までアウトドア用品も多数扱っています。
ウォーキングシューズとしては新聞に掲載されることが多いことで有名な「LD40」シリーズが特に有名ですが、普段履きにも適したタイプから本格的なアウトドアシーンに活用できるタイプ、更に素足に履ける「わらじ」タイプのウォーキングシューズなど、スポーツブランドならでは多数商品を展開しています。
現在、私自身はミズノの登山靴、夏用ウォーキングサンダルを愛用中ですが、これまで一度も靴ずれを起こしたことがありません。
ちなみに登山靴の足幅は3E。外国の方のに多い足幅が細い人には向かない可能性があるので足幅サイズを確認してから購入するようにして下さい。
※ミズノ販売サイトはこちら→ミズノ公式オンラインショップ MIZUNO SHOPノースフェイス
海外アウトドアブランドの中では特に女性の中で非常に人気が高いです。
高い分だけ機能面も充実。納得できるウォーキングシューズが揃っています。
写真:2008年スイスアルプスを歩くために買ったノースフェイスの軽登山&トレッキングシューズです。約1ヶ月間スイス滞在期間中履き続けましたが旅の間トラブルらしいトラブルなく過ごすことが出来ました。
ASICS:アシックス公式オンラインサイト
走る&歩くことを専門するスポーツブランドであるため信頼を置いています。
年代別に変わる足型モデルによってウォーキングシューズを多数展開。自分の体力年代にあった靴がきっと見つかるブランドのひとつです。
例えば外反母趾向けの人の靴ひとつとっても細部に渡り使いやすさを追求している様はウォーキングシューズブランドならではのこだわりを感じます。