睡眠時間はきっちり確保している筈なのに寝起きが悪い、昼間眠くなる、朝起きると何処かカラダが痛いことが多い人は睡眠の質に問題があるかも知れません。
睡眠の質が悪くなる原因を掘り下げると共に質の良い睡眠をとるためにやっておきたいこと、出来ることをまとめてみました。
写真:九十九里温泉にて撮影。朝の散歩&ストレッチは良質な眠りに繋がります♪
質の悪い睡眠とは?
長時間、寝ている(つもり)=質の良い睡眠とは限りません。眠りの質を上げることを目指しましょう!
1.入眠後の眠りが浅い。
浅い眠りと深い眠りを交互に繰り返しながら眠っていることは知られていますが、入眠直後3・4時間はノンレム睡眠・夢を見ない深い眠りであることが理想です。
同じ睡眠時間であってもなかなか入眠できない、入眠しても直ぐに起きてしまう人は入眠直後の眠りが浅く良質な睡眠をとれていません。
2.寝床で覚醒している時間が長い。
年齢と共に多くの人が陥りやすいパターンです。
睡眠時間を十分確保しているつもりでも寝床で”うつらうつらしている時間が長い”すなわち覚醒時間が長い睡眠は質が良い睡眠とは言えません。
覚醒時間が多いことでもたらされる睡眠の悪循環を以下に示します。
覚醒時間が長い。
↓
僅かな尿意でも目を覚ます。
↓
トイレでライトを浴びてますます覚醒する。
↓
再び床に戻ってもなかなか寝付けない。
ちなみに熟睡している間、寝返りを打つことは殆どありません。
覚醒時間が長くなる、或いは覚醒時間が頻繁に訪れるようになると寝返り回数が増えて夜中に直ぐに目を覚ますようになります。
3.寝起きに頭が痛い。
睡眠時に十分に脳に酸素が送られていない、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
4.首・肩・腰が痛い。
寝起きに首・肩・腰が痛いと感じる場合、寝具がカラダに合っていない可能性があります。
睡眠の質を下げる悪い習慣とは?
1.長い昼寝
高齢者の場合は30分まで、それ以外の人は15分以上の昼寝をすると夜中に睡魔が訪れにくくなります。
2.寝酒
お酒を飲むとスーっと眠りに入ることができる一方、心拍数はアップすることが知られています。
また酔いがさめた頃、数時間で覚醒すると言われています。
3.烏の行水、シャワーのみ
温まった体温が下降することで入眠します。
夜寝る前にお風呂にしっかり入る習慣がないは体が十分に温まっておらず床に入っても直ぐに眠ることができない可能性があります。
4.午前中、家の中で過ごすことが多い。
日中に光を浴びない生活が続くと体内時計が狂う原因となります。
5.寝る直前にスマホ
ブルーライトを浴びることから寝る直前のスマホ、パソコンはご法度。
深夜12時からタイムセールが多いネットショッピングなどに床の中で興じるパターンは最悪。
「あ、これが安い!」「あれも安い」とカートに商品を放り込んでいる内に脳内でドーパミンが大量に分泌、興奮状態が続いて眠りの妨げになります。
睡眠の質を上げるためにやっておきたいこと
睡眠の質を上げるために、前出「睡眠の質を下げる習慣」を避けることの他にやっておきたいことを以下まとめてみました。
1.朝10時までに太陽光など明るい光を浴びる。
寝る12時間前までに光を浴びることでメラトニンが分泌、体内時計が整います。
2.メラトニン分泌に良い食べ物を積極的に食べる。
メラトニンとは睡眠に脳を誘うための睡眠ホルモンのひとつです。
バナナ、納豆などに多く含まれていることで知られています。
3.昼寝は15分までに留める。
高齢者であれば30分、それ以外の大人は15分程度の昼寝に留めておくことで夜の睡眠を妨げません。
4.睡眠に良い入浴法に行う。
睡眠に良い入浴法は以下の通り。
●寝る1時間~1時間半前に入浴。
●38~40度のぬるめのお湯に入る。
●10分以上入る。
寝る前に風呂にゆっくり浸かり入ることで入眠しやすくなります。リラックスした状態でカラダ深部より体をしっかり温めることが大切です。
風呂に入ったことで深部体温が温まったカラダが1時間半程度かけて冷えていく過程でスムーズに入眠できるようになります。
ちなみに湯温が高すぎる、入浴時間が長すぎるとカラダが温まり過ぎることで交感神経が活発になるため注意が必要です。
5.シャワーで首筋ストレッチ
盛夏、或いは忙しい時などゆっくり風呂に入っていられない時はシャワーでも深部体温を上げることが出来ます。
- シャワー湯温を41度程度と少し高めを設定します。
- 両手を組み首の後ろへ持っていきます。
- 首の後ろ側にシャワーを当てます。
- 組んだ手の親指を使って首筋をマッサージします。
首筋には太い血管(動脈)が通っていることから首筋をマッサージしながら温めることで効率よく深部体温を上げることが出来ます。
注意!マッサージをしていて”のぼせ”、”立ち眩み”、”めまい”など起きたら直ちに中止します。
6.ストレッチ
シャワーすら浴びることが出来ない場合、或いは風呂に入って時間経過、すっかり身体が冷え切ってしまった場合、寝る前にストレッチを行うことで深部体温を上げることが出来ます。
- 腕を折り畳み指先を肩に付けた状態で肘を上に持ち上げます。
- 肩甲骨を寄せてくっつけるつもりで肘を後ろへ回していきます。
- 手を組んで腕を上方向に上げます。
1分回に5~6回ペースでゆっくり行います。肩甲骨には代謝を上げる筋肉が集中しているため肩甲骨を意識して動かすことで深部体温を上げることが出来ます。
7.寝返り運動
寝違えて首を痛める、朝起きたらぎっくり腰になっているなど朝起きた時のトラブル原因は寝返りが上手にできていないためなのだとか。
寝る前に寝返り運動をしておくことで起床時の痛み予防になります。
途中覚醒した時に試してみよう!
入眠後に途中覚醒、その後なかなか眠ることが出来ない時に試してみましょう。
1.鼻から腹式呼吸
1、2、3と数えながらゆっくり深呼吸します。
鼻から息を吸うことで鼻腔を通った空気によって脳を冷やすことが出来ます(入眠には頭を冷やすことが大切!)。
息を吐き出す時は鼻、または口から行います。
口から息を出す場合、一気に出し過ぎないように意識、10㎝程度離れた場所に置いたロウソクの火をゆっくり消すつもりでゆっくり息を吐き出します。
慣れない内はお腹が膨らむことを意識するために手をお腹に当ててながらやってみましょう。
2.足首運動
仰向けに寝ながら足首を動かします。
カカトを突き出す、つま先を伸ばすを繰り返すことで寝ながら体温を上げることが出来ます。入眠のためには体温を上げた後に下げる必要があるため途中覚醒で冷えてしまったカラダを効率的に上げることが出来ます。
意外に疲れる動きなので100回も繰り返すうちに疲れて眠くなります(笑)。
前述、深呼吸をしながら行うことができます。
3.横に寝る。
横に寝ることで軌道が広くなり呼吸が楽になります。
喉も筋肉であるため年齢と共に衰えます。イビキをかく人(自覚なくても女性でも、意外に静かにイビキをかいている場合が多い!)に特におすすめ。
お気に入りの抱き枕があると更に良いです。
良質な睡眠のために試してみたい!
予算が許せば試してみたいと言えば寝具を変えてみること。掛け布団よりも敷布団、枕を変えると眠りが変わると言われています。
1.マットレス
例えば「寝返り」ですが寝具を高反発マットレスに替えることで寝返りを打ちやすくなります。
また寝ている間、咳が止まらなかった子どもが寝具を変えた途端、止まったという話はよく耳にする話です。
何をやっても良質な睡眠がとれない場合、自分にあった寝具に変えることで良い方向に向かう可能性があります。
ファイテン寝具担当スタッフ曰く「寝具を変えて1~2カ月はしっくりこないことがある」とのこと。
良質な睡眠をもたらしてくれる寝具は1~2カ月、長い目で見極める必要がありそうです。
2.枕
マットレスを変えるよりも低予算なので手軽に出来ます。
首筋にツボ押し可能な枕なども登場しています。
良質な睡眠のために知っておきたいこと
1.睡眠時無呼吸症候群を防ぐ寝り方
仰向けで睡眠時無呼吸症候群に陥る人がいます。理由は以下の通り。
仰向けに寝る→顎が落ちる→舌が落ちる→呼吸閉塞
対策としては横寝を習慣づけること。抱き枕を使うことで横向き保ったまま寝ることができます。
2.平日疲れをとるための週末の睡眠とは?
平日の溜まった疲れをとるために週末に溜め寝したいと思うのは誰も同じ。
しかし日曜日の昼過ぎまで寝ていると夜眠くならなくなります。
夜中まで目が冴えた結果、就寝時間は遅くなりがち。結果、週明け月曜日は朝から起きることが辛くなります。
週末に疲れをとることは大切ですが起きる時間は平日+1時間程度に留めることが大切。
1時間程度多く寝ても疲れが取れない場合は就寝時間を前倒ししましょう。十二分に疲れがとれた状態で月曜日を迎えることができます。
ただしあまりに早く床に入り過ぎて真夜中に目が覚めた!ということがないよう前倒し時間は上手に調整してくださいね♪
参考にしたメディアなど:2017年10月29日TBS放送ゲンキの時間
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