1日目体験記「裏磐梯ぐるっと1周ジオツアー体験記~1日目」から続きです。
裏磐梯ぐるっと1周ジオツアー(以降、裏磐梯ジオツアー)体験2日目は写真:蔵町「喜多方」探訪になりました。
喜多方というとラーメンしかイメージすることが出来なかった歴史に疎い私でしたが、実は蔵屋敷として有名。
明治13年大火では土蔵のみが残ったとのこと。以来、喜多方では火から大切なものを守るために蔵造りが発達したそうです。
会津地域雇用創造推進協議会主催モニター旅行に参加中です。
1. 甲斐本家蔵座敷
2.駄菓子屋
3.喜多方ラーメン
4.茶処「島慶園
5.喜多方ラーメン神社
6.喜多方の町並み其の1
7.大和川酒造
8.喜多方の町並み其の2
9.漆器蔵 會津屋
10.安勝寺
11.若喜レンガ蔵/昭和館
12.慧日寺
13.道の駅ばんだい
14.蔵の町 喜多方を巡ってまとめ
1. 甲斐本家蔵座敷
喜多方といえば蔵屋敷!
宿泊地の裏磐梯猫魔よりマイクロバスに乗り込み喜多方へ向かったジオツアー一行がまず最初に立ち寄ったジオサイトは蔵屋敷をしっかり学ぶため甲斐本家蔵屋敷となりました。
喜多方で最も立派な蔵屋敷とはどのような場所なのか、興味津々です。
甲斐本家蔵座敷内に入ると直ぐに当時の暮らしが視覚的に分かるように、井戸、火鉢、タンス、こたつなどが置かれていました。
蔵座敷が作られた当時より残っている柱でしょうか。
レンガサイズの規格が出来る以前のレンガで作られているため普段私たちが見かけるレンガの形と若干異なり細長です。
更に内部に進むと甲斐本家で使われてきた道具が展示されていました。
甲斐家当主は新しもの好きだった模様・・・写真「電話一番」と書かれた酒とっくりは当時、周辺地域の中で1番に電話を引いたことによる番号です。
家に電話を引いたまでは良かったものの、電話を掛ける相手が不在、すなわち電話を家に置く余裕ある家が他になかったため電話を使う機会はなかなか恵まれなかったそうです。
1人1台以上携帯電話を持つ現在とは大違いですネ!
内側に金魚が泳ぐ大きな壺も展示されていました。
これだけ状態が良いのもが人知れず長らく蔵の中に眠っていたのかな?
さすが蔵の町「喜多方」だけのことはあります。
中庭より蔵を見上げた様子です。
松を燃やしたススを練り込み作られた黒の漆喰は白い漆喰より長持ちするそうです。
写真は甲斐本家蔵座敷中庭より建物を望んだ様子。
丁度、庭の池を掃除中でしたが広々とした中庭は見ているだけで気分穏やかになります。
甲斐本家蔵座敷をぐるっと囲う土塀です。
外側からやってくる火から蔵屋敷を守るためレンガの上からモルタルが吹き付けられているそうです。
かなり高い!
写真:土塀と庭木に僅かに隙間がある理由。庭を眺める客人の邪魔にならないように当時、使用人は土塀沿いを歩いて建屋に入ったそうです。
2. 駄菓子屋
次のジオサイト(と呼んで良いのかな?間違えていたらゴメンナサイ)は甲斐本家蔵座敷より道路を挟んだ場所にある駄菓子屋「鳴海屋」でした。
鳴海屋店内の様子です。
きなこ棒、あんこ玉など素朴で懐かしい味が揃っていました。
大盤振る舞いに味見もさせてくれるのでお土産には持って来いです。
3. 喜多方ラーメン
3番目に寄ったジオサイトはお待ちかね喜多方ラーメン名店、老舗「上海」。
蔵の町に溶け込み営業するラーメン屋は風情があって心落ち着きます。
あっさり醤油ベースに太縮れ麺、昔ながらの喜多方ラーメン。
私はスープ表面を覆い尽くしそうな程たっぷり並びられたチャーシュー麺を頂きました。
喜多方では朝からラーメンを食べる人も多いことから早朝から営業している店も多くあるとのこと。
ガイドさんによると宿泊ホテルで朝食を食べずに朝早くから喜多方へ。朝食にラーメンを食べて観光を始めることで旅の時短可能とのこと。
朝ごはんに喜多方ラーメン、何時もと全く違う旅になりそうですね。
それにしても醤油ベースのあっさりした味は日本人のDNAにマッチしていると思うのは私だけ!?お肉も柔らかくてあっという間に完食。おいしく頂くことが出来ました。
4. 茶処「島慶園
ラーメンをお腹いっぱい食べたとはラーメン屋より歩いて直ぐ近くにあるお茶処「島慶園」に立ち寄りました。
二日目第五のジオサイト「島慶園」店内です。
囲炉裏が置かれていて店主が淹れたてのお茶を振る舞ってくれます。
「おいしくお茶を頂くなら3煎まで。」など、美味しいお茶の淹れ方を教えて頂きました。
いやぁ~ラーメンを食べた後に飲み口スッキリなお茶は最高です。
緑茶、続けてほうじ茶も振る舞って頂きました。
香りが高い茎を煎じたほうじ茶でした。
島慶園でオススメはお茶の他に、抹茶ソフトクリーム。
一般的な抹茶ソフトに比べると抹茶を島慶園独自配合になっているとのこと。
着色料を一切使わない、抹茶がたっぷり入った濃厚ソフトクリームは自然な味わいでラーメンでお腹いっぱいだったのですがペロリと平らげちゃいました。
5. 喜多方ラーメン神社
「喜多方マイスター」と語るためにはまずはラーメンを語らない訳にはかない!?
第5のジオサイト「ラーメン神社」に入って喜多方ラーメンについて学んでくることにしました。
ラーメン神社に入ると大きなラーメン丼がひとつ♪
丼に入って「ハイポーズ♪」
良い歳なのでちょっと照れが入った笑顔になっていますw。
ラーメン屋さん毎にどんなラーメンを食べることができるのか、写真入りラーメン情報がたくさん掲載されていました。
早朝営業している喜多方ラーメン店舗も展示。
本気で喜多方ラーメンを制するためにまずはラーメン神社から始めると間違いなさそうです。
6. 喜多方の町並み其の1
写真:喜多方ラーメン神社を後にジオツアー一行はぶらり喜多方の町を歩き大和川酒蔵へ進みます。
喜多方の町を深く知るなら車やバスを降りて歩くことがオススメ!
メイン通りより一歩横道に入るとそこは静粛な世界。
古い外観の飲食店が現役で営業していたり、蔵をリニューアル&カフェとして営業していたり、楽しい発見がたくさんあります。
写真:残念ながら営業していませんでしたがレトロ感たっぷりのかつ丼、天ぷら屋さんです。
ぶらぶらと喜多方の町を歩いて見上げると明治時代にタイムスリップしたようです。
現役、スポーツ店も蔵を利用して営業していました。
7. 大和川酒造
喜多方マイスターを巡る旅も7番目の地「大和川酒造」に到着しました。
大きな杉玉も褐色に色づいて美味しいお酒が飲めそうです。
「創業寛政二年」の暖簾です。
写真:ジオツアーに一緒に同行したブロガーさんです。
大和川酒造敷地内に入ってふと横を見る小路がありました。
レトロな佇まいは時が止まったようです。
座敷中央に使われている丸テーブルは酒樽の蓋とのこと。
テーブル中央に置いたお皿に手が届くのかな?(笑)間近で見ると本当に大きいです。
ちなみに向かって左側の部屋が客間、格式が高い部屋となります。
床の間などあることでもある程度、予想はつきますが、畳の張り方が大きく異なっています。
大和川酒造店内部にある酒蔵の様子です。
ずらり並んだ酒瓶が壮観でした。
1階より2階へ上がる階段の上をふと見上げると、手すりが酒瓶で出来ていました。お洒落ですネ!
大和川酒造の蔵を一通り見て回った後はお楽しみ!お酒の試飲コーナーです。
水が美味しい。
水が美味しい地で穫れるお米も当然美味しい。
まるで果物のように香り立つお酒は一度飲んだら病み付きになります。
蔵の中にはお酒の仕込み水となる飯豊(いいで)伏流水があちらこちらで飲めるようになっていました。
実はお酒に余り強くない私はお酒の試飲はちょっとで我慢。その代わり仕込み水をたっぷり飲んできました。
これだけ美味しい水から生まれるお酒は極上になることは必然!お酒に弱い自分が今日ほど恨めしいと思ったことはありません・・・。
お手洗いに行く途中、ふと見た廊下に小さな植物が飾られていました。
もしかしたら誰も気に留めないかもしれない小さな場所にも気を使う。
日本人らしいおもてなしの精神を垣間みて、蔵の町「喜多方」をますます好きになりました。
大和川酒造店を出たところでジオツアー参加ブロガーの皆で記念撮影。
「蔵の雰囲気も良かったし、お酒も美味しかった」皆、大満足の笑顔です。
8. 喜多方の町並み其の2
大和川酒造店を後にしたジオツアー一行は再び喜多方の町をぶらり歩き始めました。
湾曲した楕円の進入禁止マークを発見!
広い範囲で見えるようにこんな形をしているそうです。
町中に見かけた側溝には水が流れていました。水が豊かな町であることを再確認しました。
屋根の位置が一段上にある蔵もありました。
火事になった時に屋根だけは燃えても蔵の中身は燃えてほしくない、そんな思いが伝わってくる蔵の造りです。
写真、現代建築の工法で建てられたと思しき大きな建物ですが、さて何でしょう?
会津信用金庫の建物であることが判明。
大火にあっても大切なモノを守る、蔵に相応しい建物です。
9. 漆器蔵 會津屋
喜多方マイスターを巡る旅、8番目に立ち寄った場所は会津漆器の名店、漆器蔵「會津屋」です。
写真:会津のべこや起きあがりこぼしがデザインされた箸が可愛い。贈りものにも喜ばれそうです。
會津漆器の良いところは普段使いできる漆器であること。
朝ドラ「まれ」で有名な能登の漆器ばかり見て回っていた私。
値段が高い、一生もの、我が家ではお正月のみ使うものと特別感があった漆器でしたが見た目美しく、軽くて扱い易い漆器は考えてみると普段使いにぴったりな道具でもあったのですよね。
漆器蔵で人気の給食椀です。
実際に学校給食で使われているとのこと。
過酷な給食現場で使われていることから耐久性も保証付き。漆器店主イチオシ!の商品です。
実はお土産に会津漆の小皿を2つ買ったのですが帰宅した今でも最大の後悔は給食椀を買って来なかったこと。
写真:食器は「製造中」となっていますが別の給食椀であれば販売していたため大後悔です。
10. 安勝寺
ジオサイト9番目は「安勝寺」です。
手前紫色の美しい実は「ムラサキシキブ」。
単なる町歩き、されど町歩き。
ガイドさんと一緒に廻ることで、花の名前など細かいことも都度教えて貰えて学ぶところが大きいです。
お寺としては珍しい蔵造りになっているところが特徴。
火事が怖いのはお寺も同じ。
仏様を火事から守るために苦心の末に当時住職が蔵造りにしたそうです。
安勝寺 仏堂「大悲閣」です。
まるでお化け屋敷に出てきそうな提灯がぶら下がっていました(笑)。
天井を見上げると伝説の動物、麒麟(キリン)など彫刻が施されています。
11. 若喜レンガ蔵/昭和館
そろそろ喜多方マイスターを巡る度も終盤、10番目に寄ったマイスターの地は若喜レンガ蔵、隣接する昭和館でした。
まるで盆栽のように美しく枝を伸ばした松の木が迎えてくれました。
枝の合間より遠く煙突が見える様は蔵の町、喜多方らしい風景です。
昭和レトロが漂う若喜昭和館です。
実際に駄菓子など買うこともできます。
そう言えば私が子どもだった頃に度々訪れた母の田舎にも遊びに行くとこんな感じの店があったことを思い出しました。
田舎なので田んぼのほか何もない。でもここへ来れば何でもある。
インターネットを使えば何でも手に入る時代となりましたが、心豊かに暮らせた時代でもあったかな・・・なんて思ってしまいました。
レンガ作りの立派な蔵内部には大切な日に使われる日本間の他、土産店が入っています。
蔵で作られた美味しい醤油を試飲、購入することが可能です。
12. 慧日寺
マイスターを巡る喜多方の町歩きの後は12番めのジオサイトである彗日寺(えにちじ)に立ち寄りました。
慧日寺とは磐梯山噴火で苦しんでいた当時の人のために徳一和尚によって建立、会津仏教文化発祥の地として有名。
広い敷地内に入ると慧日寺周辺が分かるジオラマが置かれていました。
遠く仰ぐ中門、金堂は慧日寺遺跡の上に当時様子を再現した展示物(レプリカ)です。
同じ敷地内80m下に1200年前に建てられた慧日寺遺跡があると思うと感慨深いです。
中門より本堂を望む。
慧日寺を訪れた当時の人も同じような風景を眺めていたのでしょうね。
実物大に再現した展示物ならでは、寺柱に縦に長く施されたノミの後も当時の様子を垣間見ることが出来ます。
資料を見ることができる展示エリアです。
展示エリアに入って直ぐ「徳一(とくいち)が慧日寺をなぜ開いたか」エピソードを知ることができるビデオが流れていました。
残念ながら時間がなくて館内をゆっくり中を見て回ることが出来ませんでしたが慧日寺本堂、展示スペース、同一料金で見て回ることができます。
本殿にて芸大主催、雅楽演奏会などイベントもあるとのこと。是非体験したいなと思いました。
13. 道の駅ばんだい
2日間かけて裏磐梯、喜多方を巡った旅もとうとう終わりに近づきました。
最後に立ち寄ったジオサイトは道の駅「ばんだい」。
磐梯地方で穫れる野菜やお土産を買うことが出来ます。
お土産売り場にて。
磐梯(ばんだい)なので玩具のBANDAIと引っ掛けてガンダムが置いてありました。
私は新鮮な野菜、花の他、温泉より作られた珍しい山塩を買いました。
蔵の町「喜多方」を巡った感想まとめ
写真:郵便局も蔵の町のイメージに合わせた造りになっています。
ジオツアー2日目はあいにくの雨模様となりましたが雨に濡れてしっとりした蔵の町、喜多方をゆっくり歩いて廻るには丁度良かったと思います。
写真:京都と同じ、道に面した面積で課税されていた名残で間口は狭いも奥行きがある鰻の寝床のような家が多く点在しています。
喜多方では現役として使われている蔵が100棟程度存在しているとのこと。
遠い昔と言いますが、何気ない風景や暮らしが今に繋がっている。
時間をかけてゆっくり自分の足で歩いて見て廻った北方こと喜多方は懐深い町でした。
関連リンク
●磐梯山ジオパーク
→裏磐梯ジオパークについて詳細を確認することが出来ます。
●下郷町観光協会
→ 会津下郷町の観光情報を確認することが出来ます。