磐梯山ジオパークを訪ねるジオツアーに参加してみました。
一般的に旅の目的というと世界遺産など1つのスポットに充てられがちですが「ジオ」とは「地球、大地」のこと。
例えば磐梯山と言えば五色沼で有名ですが「どのようにして五色沼は出来たのか・・・」「どうして美しい水の色を湛えているのか・・・」
今まで何気なく通り過ぎていた場所に立ち止まってちょっと深掘り、大地を丸ごと学ぶ機会となる旅のカタチです。
磐梯山ジオパークを巡るにはどうしたら良いの?
磐梯山ジオパークを知るための第一歩はジオパーク内に点在するジオサイトを訪ねることから始まります。
磐梯山ジオパーク内に点在するジオサイトとしては磐梯山ジオパーク中心となる「磐梯火山エリア」、神社など歴史遺産のほか、磐梯山噴火の爪痕を見ることが出来る「猪苗代中央エリア」、五色沼で有名な裏磐梯湖沼群エリアなど計10箇所。
シオサイト各所、土地の成り立ちや文化を自ら学ぶための資料が十二分に揃っているため個人で周る事も可能ですが個人的にオススメはジオツアーに参加すること。
ジオサイト各所を効率的に周ることが出来ることはもちろん、その土地を知り尽くしたプロのガイドさんと一緒にジオサイトを巡ることは大人の社会科見学ならぬ旅先の自然や歴史を深掘りできる良い機会になります。
写真は裏磐梯レイクリゾートホテル(旧:猫魔ホテル)内にあるアクティビティーステーション。
磐梯山ジオパーク各所を巡るツアー拠点となる場所です。
アクティビティステーション内の様子です。
ジオパークを体験出来るプログラム(ツアー)数は四季に応じて多数。
ジオツアーならでは、夏を中心にカヌー、冬は歩くスキーなど自然を身近に体験出来る体験プログラムが人気とのこと。
「大自然をスキーで歩いてみたいけど冬装備に不安」「試しにやってみたいけど装備を全部用意するにはお金が掛かり過ぎる」という人も安心。
雪道対応の防寒具などレンタル用品も充実しているので極端な話、身ひとつでまずはアクティビティステーションを訪ねて相談しながらやりたいプログラム(ツアー)を決める事もできます。
ジオツアーってどんな感じ?
一般的なツアーと大きな違いがあるプログラム(ツアー)としてはカヌー、歩くスキーなど体験型プログラムが多いこと。
体力に心配がある場合もアクティビティーステーションで予め相談出来るので安心です。
もうひとつの典型的なプログラム(ツアー)としては磐梯山周辺の成り立ちや文化を学ぶ場所を訪ね歩く「大人の社会科見学」タイプです。
私が体験したジオツアーは両日共に雨模様につき社会科見学タイプでしたが「ジオ=大地の生い立ちを学ぶ」といっても小難しいことは一切なく気軽に参加することが出来ました。
例えば「五色沼探索路を歩くプログラム」。
五色沼といえば一般的なツアーにも盛り込まれる内容ですが1箇所に滞在する時間は一般ツアーに比べて総じて長め。
森の成り立ちや森に棲む動物たちについて詳しく学びながら歩くことで、これまで見た五色沼とは違って見えてくるから不思議です。
「五色沼」探訪
1日目に参加したジオツアーは五色沼自然探勝路をウォーキングしながら地質と自然を楽しく学ぶツアーでした。
写真は「熊注意」看板の前でガイドさん曰く「この足跡を見たら熊が傍にいる証拠です。」と足跡の絵を見せて解説している様子。
「人の足跡とそれ程変わりないから気づかないなぁ・・・」と思った人(私です!)は足跡の付き方を注意するべし!四足歩行である熊の足跡は人間の足跡と違って当然、観察力さえあれば判別つくようになるそうです。
「五色沼周辺の森の色は薄い」と呼ばれる理由について自生する樹のヤナギ科の葉を見せながら解説中のガイドさんです。
ヤナギの葉は確かに薄い緑色をしているということをガイドさんに言われて今更気付きました。
今回ウォーキング中には幸か不幸か動物たちに会うことはありませんでしたが、五色沼周辺に棲む動物の毛も見せて貰いました。
爪のカタチからするとワシ・タカなど大きな鳥類だと思うのですが名まえを訊いて置きながら忘れました(汗)。
五色沼自然探勝路を歩いた後は火山についてしっかり学ぶために明治にあった磐梯山噴火の様子をガイドさんから説明してもらいました。
写真上は明治噴火前の磐梯山の様子。写真下は明治大噴火の様子。
丁度一年前御岳山での水蒸気爆発の様子が脳裏から離れませんが、山のカタチを大きく変えてしまうほどの当時噴火は想像を超えるものであったことをヒシヒシと感じます。
喜多方マイスター体験
磐梯山全体が雨に見舞われた2日目は山を降りて喜多方方面まで。
蔵の町の歴史と文化探索することが出来るジオツアー「喜多方マイスター」ツアーをに参加しました。
写真はジオツアーで使ったマイクロバス。
ジオツアー拠点となる猫魔ホテルアクティビティステーションよりバス移動で40分程度で喜多方の街に到着します。
喜多方に残る蔵屋敷の中で一番大きいとされる「甲斐本家蔵座敷」を訪ねている様子。
奥で解説して下さっているのがジオツアーガイドさん。
少人数で周るため落ち着いた蔵座敷の雰囲気を壊すこと無くゆったりと見ることができました。
【参考】ジオツアーに参加した様子を日付毎にまとめてあります。
[su_posts id=”5406,5474″ tax_operator=”0″ order=”desc”]
ホテル内で出来るアクティビティ
前出「喜多方マイスター体験」同様、雨の日にオススメの体験プログラムです。
磐梯山のジオラマを作って遊ぶことができます。
子ども向けに見えますがどうして自分だけの磐梯山を作ることに大人も夢中(笑)。
磐梯山のカタチを具体的に学ぶ機会となりました。
未体験ですが同じくホテル内で体験できる「赤べこ絵付け体験」も楽しそうです。
雨の日やちょっとした隙間時間に体験できるプログラム(ツアー)が充実しているのも嬉しいですね。
磐梯山ジオパークを巡って
一般パッケージツアーに参加する度に「目まぐるしく寄った場所は多いけど後から振り返ってみると心に残る場所がない」といったことを繰り返していました。
そんな私にとって磐梯山ジオサイトを時間をかけてゆっくり巡るジオツアーは「これぞ私が求める旅のカタチ!」と思えるものでした。
今回天気に恵まれず中止となったカヌーはもちろん、冬になったら歩くスキーに挑戦するため磐梯山ジオパークを再訪したいと思っています。
関連リンク
●磐梯山ジオパーク
→裏磐梯ジオパークについて詳細を確認することが出来ます。